無線LANの電波状況をチェックする~ひと目で分かるグラフで表示(第104回)
最近は無線LANを使う人がいっぱい。アクセスポイントが乱立?!
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/special/20100201/1022628/?f=ranking
家や出先などでパソコンを無線LANにつなげるときに、接続しようとしているアクセスポイント以外に、たくさんのアクセスポイントが表示される。無線LANの普及で、それらはどんどん増えつつある。筆者宅でも、近所にマンションが建ったりして、けっこうな数のアクセスポイントが表示される。
無線LANの電波状況は、目で見えないだけに把握しづらい。ここまで無線LANを使う人が増えると、当然電波干渉などが起きる可能性も。以前よりも無線LANの速度が遅い気がするとか、そういう感じならチェックしたいのはやまやま。モバイルで無線LANを使う場合なども、電波の状況が気になる。
そうそう、筆者宅でも今までより調子が悪い状況が発生。以前、無線LANの記事を書いたときに、つながりづらい場合は無線チャンネルを変えたりした。某メーカーのとあるソフトで電波状況をチェック、近所のアクセスポイントがどのチャンネルで、現在この位置でどんな強度なのかをチェックして、空いてるチャンネルとかを狙って接続したものだ。
つなげようとするアクセスポイントの電波状況が把握できると便利だ。新規にアクセスポイントを設置する際に置き場所を決める参考になるし、あと、ノートパソコンを使うのなら、家の中でアクセスしやすい絶好の位置を見つけられるだろうし。
というわけで、無線LANの状態を確認できるソフト「InSSIDer」を紹介しよう。英語サイトからダウンロードするが、日本語で使用できるのがありがたい。ただしこのソフト、ほかのアクセスポイントの状況も分かるので、悪用しないこと。基本的に、無線LAN環境のあるパソコンにインストールして使う。当たり前のことだが、無線LANがないと電波をスキャンできないので念のため。インストールも使用も自己責任でお願いしたい。
「InSSIDer」のダウンロードとインストール
「InSSIDer」のサイトで、「Download inSSIDer」をクリック。
「InSSIDer」で「Download inSSIDer」をクリック
ジャンプしたページで待つと、上に情報バーが表示される。クリックしてメニューから「ファイルのダウンロード」を選んでダウンロードしよう。
ジャンプしたページで待つと情報バーが表示される。クリックしてメニューから「ファイルのダウンロード」を選ぶ
ダウンロードしたファイル(Inssider_Installer.msi)はインストールパッケージファイル。ダブルクリックしてインストールを始めよう。
なお、このソフトの動作には「.NET framework2.0」が必要。たいていの場合は大丈夫だが、「.NET frameworkが必要」などの警告が出て先に進めない場合は、マイクロソフトのこのページから「.NET framework2.0」をダウンロード&インストールしてからインストール作業を進めるとよい。
インストールウィザードが開く。インストール作業は英語だが、しばらくの辛抱だ(前述したとおり、ソフト自体は日本語が使えるので)。
開いたウィザードを確認して、「Next」をクリック。基本的にデフォルトのまま進めていってかまわない。
ウィザードを確認して、「Next」をクリック
「Select Installation Folder」でも、確認して「Next」をクリック。
「Select Installation Folder」でも、確認して「Next」をクリック
「Confirm Installation」でも、確認して「Next」をクリック。
「Confirm Installation」でも、確認して「Next」をクリック
ここでインストールが始まる。しばらくすると「Installation Complete」と表示されるので「Close」をクリック。これでインストールは完了だ。
インストールが始まり、しばらくすると「Installation Complete」と表示されるので「Close」をクリック。これでインストールは完了
インストール作業の必要なソフトなので、アンインストールするときはコントロールパネルの「プログラムの追加と削除」で行う。
「InSSIDer」を使ってみよう(1)~主な使い方
「スタート」メニューで「MetaGeek」→「InSSIDer」と選んでソフトを起動しよう。頻繁に使うならデスクトップにショートカットアイコンを作っておくとよい。
「InSSIDer」のショートカットアイコン
起動した画面はこんな感じだ。
「InSSIDer」の起動画面
中央上にあるドロップダウンリストで、無線LANのポートが選ばれていることを確認して(選ばれていなければドロップダウンリストから選んで)、「スキャン開始」をクリック。
ドロップダウンリストで、無線LANのポートが選ばれていることを確認。なければドロップダウンリストから選んで、「スキャン開始」をクリック
すると次々に見つかったアクセスポイントがリストアップされていく。MACアドレス、SSID、チャンネル、強度、セキュリティ方式、速度といったデータが取得され、一覧表示される。 同時に、左側にタイムグラフ(時間の経過と電波の強さ)、右側にチャンネルグラフ(チャンネル別の電波の強さ)が表示される。
無線LANアクセスポイントがスキャンされ、情報が表示される
そうそう、右のグラフ、デフォルトではb,g(および2.4GHzのn)の表示になる。a(および5GHz帯のn)を表示したい場合は「5GHz」をクリックすると表示が切り替わる。
5GHz帯の表示に変えたところ(切り替えボタンは右上)
リストの色とグラフの色でどのサービスがどれに対応するか分かる。リスト中で項目をクリックすると、該当するグラフが太字で表示されて分かりやすい。
クリックした項目のグラフが太字で表示される。例では一番上の項目をクリックした。このアクセスポイントの表示は赤なので、赤のグラフが左右ともに太字で表示された
次は、グラフの見方。右のチャンネルグラフでは、山の頂点がそのアクセスポイントが利用しているチャンネルに当たり、山の高さが電波の強さだ。左のグラフは電波の強度を示す。電波の状況はもちろん、アクセスポイントの数も増えたり減ったりする。状況は刻々と変わるので、しばらく様子を見るとよい。
「InSSIDer」を使ってみよう(2)~解析データの利用法
アクセスポイントに接続できないとき
設定は間違っていないのに接続できなくて困っているとき、このソフトを起動して様子をみよう。接続したいアクセスポイントが出てこなかったら大問題。表示されなければ電波が届いていないということになるからだ。
まずはクライアントであるノートパソコンなどの位置を変えつつグラフを見て、グラフに出てきた時点で接続を試みよう。
全く出てこないようなら、アクセスポイントの設定などを確認するとよい。
接続はできているが、速度がいつもより極端に遅い、または遅くなったとき
接続できているのに、速度が遅い場合は、やはりグラフの状況を見ながらクライアントの位置を変えてみたりなど試みよう。
それでも難しければチャンネルを変えることを考えよう。右のグラフで、自分が使用するアクセスポイントと同じチャンネルや、隣り合うチャンネルを使っているアクセスポイントがあるときは、電波干渉の可能性がある。
理想的には山が全く重ならないようにアクセスポイントのチャンネルを変更できればいいが、まわりにたくさんのアクセスポイントがある場合はなかなか難しい。そういう場合は、なるべく山の密集しない空き気味なチャンネルを選ぶことで対応しよう。いくつか実際に試して、良さそうなチャンネルを探すのも手だ。なお、チャンネルの変更方法はアクセスポイントなど機器のマニュアルを参照しよう。
この例だと、3、4、8、11~13チャンネルあたりが狙い目か
それでもダメ、このソフト&対策で対応できない場合
たいてい電波が干渉するのはb,g(および2.4GHz帯のn)の2.4GHz帯の無線LAN。こちらのほうが普及しているので、たいていの場合、混んでいる。もし使っているアクセスポイントとクライアントが5GHzのa(および5GHz帯のn)に対応しているならば、そちらに切り替えて使うとよい。
b,gは障害物に強いし遠くまで届くものの、ほかの無線LANの電波に弱い上、2.4GHz帯を使うコードレス電話子機やワイヤレス機器、電子レンジなどの影響も受けやすい。なのでaを使うことを検討してみるのも手だが、対応していないクライアントが多いなどマイナーなのが玉にキズ。
そうそう、筆者宅では両周波数帯のアクセスポイント(2個)を動かして、メインのノートはa、そのほかの機器はb,gを使うという対応をしているので、ご参考に。
どうやっても無線LANがうまくいかない場合は、各メーカーの訪問サービスなどがあるので、そういったサービスを使うのもひとつの手かも。
電波は目に見えない、こういうツールで快適な無線LAN生活を
無線LANはけっこうナンブツだが、線がないのはとにかく魅力だ。パソコン以外の無線LAN機器もいろいろと増えつつある。こういった解析ツールを利用して、快適便利に使いこなしていこう。
なおこのソフトにはGPS機能もある。今回は触れなかったが、使いようによってはさらに便利な使い方もできるかもしれない。
あともうひとつ、このソフトでスキャンすると分かるとおり、無線LANのセキュリティは断然「WEP」を使う家庭が多い(セキュリティが「なし」の場合はもちろん問題外でキケン)。ただしこの「WEP」は簡単に破られることで有名。できる限り「WPA」以上のセキュリティを設定したい。
ほかにもMACアドレスを登録して接続できる機器を制限したり、SSIDをステルスにする(ハッカーなどの悪質者はSSIDを足がかりにアクセスするので、なるべくSSIDを「隠す」設定にしたほうがいい。詳しくは機器のマニュアルなどを参照しよう)などのセキュリティ対策もかけておいたほうが安全だ。
まあこうしたツールも、悪用しようと思えばできるので、気をつけるに越したことはない。なお、逆に接続できそうな他人(もしくは正体不明な)のアクセスポイントが見つかっても、接続しようと試みないこと。そのあたりは良識をもち自己責任で。
そんな感じで、「InSSIDer」を利用して、無線LANをうまく使いこなせば、さらに便利なパソコン&ネット生活が堪能できるだろう。
この情報があなたの参考になれば、筆者はうれしい。