DS2がPLC用新チップ・セットを発売、消費電力と部品コストを削減
高速電力線通信(PLC)向け半導体チップの開発を手掛けるスペインDesign of Systems on Silicon(DS2)社は、物理層でのデータ伝送速度が200Mビット/秒のPLC用チップ・セット「AITANA++」を発売した(発表資料)。セットトップ・ボックス(STB)やホーム・ゲートウェイなどに向ける。
http://eetimes.jp/article/23089/
同社は200Mビット/秒のデータ伝送速度を得るPLC用チップ・セット「DSS9010/DSS7700」と「AITANA」をすでに量産している。これとの違いは主に2つある。
1つは、消費電力を低減したことである。スタンバイ時の消費電力を0.5Wと、同社の第2世代品に相当するAITANAに比べて半分程度に抑えた(参照設計を使って比較したときの値)。「競合他社品に比べても、十分低い値である」(同社)。動作時の消費電力については、第1世代品に相当するDSS9010/DSS7700に比べて30%、AITANAに比べて20%程度低減した。
もう1つは、参照設計の部品コストを削減したことである。従来は電源基板とメイン基板の2つで構成していたものを1つにまとめたことなどで、AITANAの参照設計に比べて20%抑えたとする。
このほか、集合住宅内の隣接した家庭に設置されたPLC対応機器が、お互いに悪影響を及ぼし合う「隣接ネットワーク(Neighboring Network)干渉」への対策も施した。
このチップセットは、PHY/MAC層処理プロセッサ「DSS9501」とアナログ・フロントエンドIC「DSS7800」で構成している。消費電力の削減は、PHY/MAC層処理プロセッサのハードウエアとソフトウエアのそれぞれを改善することで実現した。隣接ネットワークからの干渉への対策は、ソフトウエアを改善することで実現した。
現在、ITU-T(国際電気通信連合 標準化部門)の「G.hn Working Group(G.hn WG)が、PLCを含む宅内有線ネットワークの国際標準規格の策定を進めている。同社は、G.hn規格に準拠し、かつ同社従来品との後方互換性を持ったデュアル・モードのPLC用チップ・セットの開発に取り組んでおり、2010年第1四半期に製品化を予定する。物理層でのデータ伝送速度は、400Mビット/秒になる見込みである。
なお、2008年5月に設立された業界団体「HomeGridフォーラム」が、G.hn規格の標準化を支援しており、DS2社はこのフォーラムにプロモータとして参画している。
問い合わせ先:DS2 Japan、電話03-5255-4260