世界初 電子ペーパー搭載の携帯端末
FLEPia(富士通フロンテック)
FLEPiaとパソコンをUSB接続し、付属ソフト「FLEPia Sync」でファイルを転送
http://www.yomiuri.co.jp/net/column/digimono/20090430-OYT8T00857.htm?from=os2
各種データは、SDメモリーカード(別売り)に保存する。SDメモリーカードを直接パソコンに接続してのファイル転送も可能
デジタルペンによるタッチパネル操作で、ほとんどの機能を行う。また、ファンクションボタンでメニューの切り替えなどもできる
トップメニュー。ここから電子書籍や各種ドキュメント、デジタル画像、ホームページの閲覧、メールの送受信などを選択して実行する
ホームページの閲覧には、インターネットエクスプローラを利用する。これくらい画面が広いと、ホームページの閲覧は楽だ
メールのメッセージ作成など、文字の入力にはソフトウエアキーボードを利用する ディスプレーに世界初となるカラー電子ペーパーを搭載した携帯情報端末。
電子ペーパーとは、「紙のように薄い電子的な表示媒体」のことだ。詳しくは、富士通研究所のサイトを参照していただきたい。富士通フロンテックと富士通研究所が開発した電子ペーパーは、8型で768×1024ドット表示。表示色数は64色、4096色、26万色の3モードから選べる。
電子ペーパーは消費電力が少ないため、1回の充電で約40時間使用できる。64色表示の画面で約2400ページを表示できる(1ページ1分表示の場合)。また、液晶のようなバックライトなどが不要のため、本体は12.5ミリと薄く、重さも360グラムと軽い。
OS(基本ソフト)にはウィンドウズCE5.0を採用し、通信手段は無線LAN(IEEE802.11b/g)に加えBluetooth(ブルートゥース)によるダイヤルアップ接続に対応。内蔵メモリーはなく、別途購入するSDメモリーカードにデータを保存する。
携帯端末としての機能としては、電子書籍や各種ドキュメント、デジタル画像、ホームページの閲覧、メールの送受信などがある。
電子書籍は、シャープのブンコビューア(XMDF形式)とボイジャーのT-Time(.book形式)に対応しており、FLEPia(フレッピア)から直接、書籍販売サイトへアクセスして購入できる。パソコン側で購入し、データを転送することも可能だ。
また、そのほかの閲覧可能なファイル形式には、MSワード、MSエクセル、MSパワーポイント、PDF、テキスト、JPEG、BMP、GIF、PNGがある。動画の再生はできない。
ペンとボタンで操作
FLEPiaで閲覧するファイルは、FLEPiaとパソコンを付属のUSBケーブルで接続するか、SDメモリーカードを直接パソコンに接続し、付属の専用ソフト「FLEPia Sync」を使って転送する。
操作は、付属のデジタルペンで直接画面上をタップするタッチパネル操作と、本体前面の画面下側に並ぶファンクションボタンを使う方法とがある。ほとんどの操作はデジタルペンでできるため、ちょうどタブレットPCを使うイメージだ。
画面が大きく、しかも明るくて見やすいため、ビューワーとしてはとても優れている。また視野角が広く、直射日光が当たっても見やすいため、屋外での利用もまったく困らない。
気になる画面の書き換え速度
ただ試用して最も気になったのは、画面の書き換え速度だ。というのも、電子ペーパーは画面の書き換えに時間がかかる。カラーであればなおさらだ。今回の製品化にあたり、書き換え速度は1.7倍に改善されたのだが、それでも待ち時間が少し気になる。
画面を切り替えるたびに走査線が走り、画面がスキャンされるのだが、64色の設定で1回、4096色だと2回、26万色では3回スキャンされる。文字を1文字入力するたびにスキャンされるため、色数とのバランスを考えると、標準設定の4096色モードで使用するのがいいだろう。書き換え速度に関しては、さらなる高速化に期待したい。
インターネット接続
今回は、無線LANを使ってインターネットに接続した。設定は簡単で、無線LANルーターに設定しているSSIDとWEPキーを入力するだけでいい。ただし、設定を複数保存できないため、外出先で公衆無線LANサービスなどを利用したいときは、そのつど設定する必要がある。
便利なのは、ブラウザーを起動するなど、インターネットへ接続するときだけ自動的に接続を行うことだ。ソフトを終了すると無線LANもオフになるため、無駄にバッテリーを消費することがない。
ブラウザーは、ウィンドウズCE5.0に付属するインターネットエクスプローラを使用する。画面が広いので、とても見やすい。また、メールの送信時などの文字入力には、ソフトウエアキーボードを利用する。デジタルペンを使った入力なので操作性はよい。
このほか、自分が使っているウェブメールやウェブカレンダーを登録しておくと、トップメニューから簡単にアクセスできるのも便利だ。
FLEPiaは、どちらかというと企業ユーザーをメーンターゲットとして開発された製品だろう。そのため、特にオフィス文書やPDFファイルなどの閲覧、外出先でのインターネット接続環境が必須のユーザーに向いている。
もちろん、携帯電話やスマートフォンでは画面やボタンが小さくて操作がしづらい、あるいはノートパソコンは重たいので持ち歩きたくない、というモバイルユーザーには検討の価値がある。
いずれにせよ新しいジャンルの製品だけに、機能面や価格も含め、今後の展開に注目したい。(テクニカルライター・小野 均)
発売 富士通フロンテック http://www.frontech.fujitsu.com/
実勢価格 9万9750円(直販のみ)
画面サイズ 123.6×164.8ミリ(8型)
ドット数 768×1024ドット
色数 64色(1スキャン)、4096色(2スキャン)、26万色(3スキャン)
書換速度 1.8秒(1スキャン)、5秒(2スキャン)、8秒(3スキャン)
搭載CPU XScale PXA270 RISC CPU
無線LAN IEEE802.11b/g準拠 54/11Mbps
Bluetooth Bluetooth Ver2.0 + EDR
USB USB2.0準拠 miniーBコネクター ×1
SDカード SDメモリカードスロット(最大4GBまで対応)×1
音声 ステレオ・スピーカー内蔵、ヘッドフォンコネクター(携帯用平型)×1
バッテリー稼働時間 40時間(1ページ/1分、64色 2400ページ表示の場合)
電源 リチウムポリマーバッテリー内蔵
本体サイズ 158×240×12.5(最薄部11.3)ミリ
重量 約360グラム
本体色 ホワイト、ブラック
(2009年5月6日 読売新聞)