イチオシレビュー! 光学ドライブ搭載ネットブック LuvBook F1500W
昨年、日本に上陸したネットブックは、コストパフォーマンスを武器に着実に販売台数を伸ばしつつある。今年1月19~25日の期間に集計されたBCNランキングでは、ノートPCの販売台数に占める、ネットブックを含むミニノートの割合が3割を突破しており、市場を席巻する勢いを見せている。このように注目度の高いネットブックだが、スペック的に1台目のPCとして利用するには制限も多く、モバイル用など2台目としての用途が中心だった。しかし、マウスコンピューターから登場したネットブックの新製品「LuvBook F1500W」は、ネットブックとしては初めて光学ドライブを内蔵したことで、このようなネットブックの位置づけをガラリと変えてしまう可能性を秘めている。実機をお借りすることができたので、さっそくレビューをお届けしよう。
http://journal.mycom.co.jp/kikaku/2009/02/27/002/
「LuvBook F1500W」 は、ネットブックとしては初となる光学ドライブを搭載した、注目の新製品だ
±R 2層記録にも対応したDVDスーパーマルチドライブと160GB HDD
「LuvBook F1500W」は、CPUにはインテルのAtom N270(1.60GHz)を搭載し、「インテル 945GSE Express」チップセットと1GBのメモリに、OSとしてWindows XP Home Edition SP3を組み合わせた、標準的な構成のネットブックだ。注目は、ネットブックとしては初となる±R 2層記録に対応したDVDスーパーマルチドライブを内蔵したこと。アプリケーションのインストールやDVD鑑賞、データのバックアップなど、従来のネットブックでは外付けドライブが必要だった作業を単体でこなせるのが最大の特徴だ。また、ネットブックとしては最大クラスとなる160GBのHDDを搭載し、解像度こそ1024×600ドットと標準的だが、ミニノートとしては比較的サイズの大きい10.2インチ液晶を採用している点も、見逃せないポイントといえるだろう。
筐体の細かな使い心地をチェック
筐体カラーにはパールホワイトを採用し、天板はメタリック調の光沢仕上げが施されている。明るい色のため、光沢仕上げながら指紋汚れがあまり目立たない点はうれしい。筐体サイズは、W266×D203×H35mmとコンパクトながら、重量は光学ドライブを搭載しているためか約1.62kgとやや重めだ。ただし、他社の競合モデルを見渡すと光学ドライブなしの10.2型液晶搭載モデルで1.2kgを超える製品も多いことを考えれば、妥当な数値だ。本機が重量的に不利な6セルバッテリーを採用し、公称値で約5.2時間駆動を実現していることを考えれば、むしろ優秀な数値といえるだろう。
なお、海人氏作のバッテリーベンチマークソフト「BBench」を利用して筆者が行ったバッテリ駆動時間テストでは、「4時間37分」の駆動が可能だった。このテストでは、1分ごとの無線LAN経由によるWebサイトアクセスと10秒ごとのキー入力を行い、液晶バックライト輝度を10段階中の5段目に固定した状態で実施している。用途や設定によっては、さらなる長時間駆動が期待できそうだ。
通信関係はIEEE802.11b/g対応の無線LANと100Base-TX/10BASE-T有線LANに対応。外部ポートとして、USB2.0×2、音声入出力、VGA端子に加え、MMC/SDカード/Memory Stick/Memory Stick Proに対応する4in1カードリーダ、130万画素のWEBカメラを内蔵している。キーボードは、右端5つの文字キーの横幅が狭くなっているが、ミニノートのキーボードとしては標準的な構成だ。打鍵中に大きくたわむこともないので、メール端末としても問題なく利用できる。タッチパッドは比較的大型のものが採用されており、USB外付けマウスを接続した際、自動的にタッチパッドがオフになる設定も用意されている。発熱に関しては、負荷をかけるとすぐにファンが回りだす傾向を感じるものの、熱風が吹き出すようなことはなかった。ただし、HDDへのアクセスが続いている状態では右パームレストが熱を持つ場面があったので、気温の上がる夏場は熱がこもる可能性もありそうだ。
天板はメタリック調の光沢仕上げで高級感のある仕上がり。なお、ビックカメラ、ソフマップ、ベスト電器、さくらや専売モデルとして、筐体カラーをピュアブラックに変更した「LB-F1500B」も用意されている 底面は着脱可能な6セルバッテリー(11.1V/4800mAh)のほか、冷却ファンが確認できる。メモリー増設用のカバーなどは用意されていない
本機の液晶モニターはラッチレスのため、前面は非常にシンプル。本体左側に無線LANのON/OFFスイッチが設けられているので、電波を出してはまずい場所で利用する際などに便利 バッテリーが大部分を占めており、端子類は電源端子のみ。電源プラグが後ろ面に突き出る格好だが、L字プラグが採用されているため邪魔になる心配はない
左側面にはDVDスーパーマルチドライブが搭載されている。DVDスーパーマルチドライブの上にメモリースロット風の穴があるが、中はふさがれており利用できない。有線LANは軟質プラスチックカバーで保護されている 右側面には、写真左から順にマイク端子、ヘッドホン端子、USB2.0ポート×2、排気口、VGA端子が並ぶ。ヘッドホン端子とマイク端子の上にある切れ込みは、4in1カードリーダだ
右端の5つのキーの横幅が狭くなっているものの、配列の癖もなく、ミニノートのキーボードとしては標準的な構成だ。キーピッチも十分確保されていて入力しやすい タッチパッドは面積が大きくボタン配置にも癖がないが、パッド・ボタンともパームレスト面との段差が全くない点は好みが分かれるところだ
10.2型(1024×600ドット)のノングレア液晶を採用する。光沢液晶と違い映り込みには強いが、発色はやや黄色よりで視野角もあまり広くはない。液晶上部には130万画素のWEBカメラを内蔵 ACアダプタはモバイルPC用としては小型とはいえないが、228gと軽量なので持ち運びもあまり苦にならない。メガネケーブル側は約1.5m、重さ69gとかなり長めだ
ネットブックに新たな価値をもたらすDVDスーパーマルチドライブ
「LuvBook F1500W」の最大の特徴は光学ドライブの搭載にあるが、中途半端なスペックのものではなく、DVD±Rの2層記録に対応したフルスペックのスーパーマルチドライブ(+R DL×4/-R DL×4/±R×8/+RW×8/-RW×6/RAM×5/CD-R×24/CD-RW×24/DVD-ROM×8/CD-ROM×24)を採用している点も、重要なポイントだ。一般のノートPCのなかにはすでに記録型Blu-Rayドライブを搭載した製品も登場しつつあるが、まだコスト的にネットブックに見合うものではないことや、本機のCPUであるAtom NシリーズではH.264の再生が必ずしも快適ではない現状を考えれば、ベストの選択といえるだろう。
DVDスーパーマルチドライブは市販アプリケーションのインストールに便利なのはもちろん、2層メディアを利用すれば1枚当たり8.5GBのデータを記録できるので、データのバックアップなどにも便利に活用できる。バックアップの大切さは知っていても、作業のたびに外付けドライブを接続するのはあまりにも面倒だ。そういった意味でも、記録可能な光学ドライブが本体に内蔵されている価値は大きい。価格のこなれたDVD±Rメディアなら、1枚100円以下のコストですむので、旅行などで撮影したデジカメ写真を配りたいときにも気軽に利用できる。また、本機は160GB HDDを搭載しているので、高画素データでも容量を気にせずどんどん貯め込めるのもうれしい。デジカメ写真をHDDにストックしておき、必要に応じてメディアにコピーして配るといったフォトストレージとして利用してみるのもおもしろいだろう。
DVDスーパーマルチドライブのトレイを引き出したところ。本機に搭載されたDVDスーパーマルチドライブは2層記録に対応しているので、大容量データのバックアップにも利用できる メモリーカードスロットにSDカードを差し込んだところ。 4in1カードリーダと大容量HDD、DVDスーパーマルチドライブの組み合わせは、デジカメ写真の保存先としても最適だ
ポータブルAV機器としても活用できる
DVDドライブ搭載であれば気になるのがポータブルDVDプレイヤーとしての活用だ。本機にはDVD再生・書き込みソフト「CyberLink DVD Suite」がプリインストールされているので、購入して即DVD再生を楽しめる。モバイル用途で気になるバッテリ駆動時間に関しても優秀だ。無線LANをOFFにし、液晶バックライト輝度を10段階中の5段目に落とした状態で116分の洋画を再生してみたところ、再生終了後のバッテリ残量は52%だった。これなら、映画を1本観た後でもメールチェックやWeb閲覧を行う余裕は十分にありそうだ。
また、ミニノートながらスピーカーの音質が良好な点も見逃せない。本機のスピーカーはヒンジ部分に設けられているのだが、ステレオ再生に対応しており、音質はサイズに反して優秀な印象を受けた。口径が小さいので迫力ある低音は望めないものの、音量を最大まで上げても耳障りな音割れは感じられない。さすがに外付けPC用スピーカー並の性能とまではいかないが、ポータブルオーディオ向けに販売されている数千円~1万円クラスのミニスピーカーと比べても遜色ない出来と感じた。本体だけで音楽CDを取り込めるほか、音楽データの保存にも十分な容量のHDDを備えていることを考えると、iPodに代表されるポータブルオーディオプレイヤーの母艦として、あるいはそのままラジカセ代わりに利用しても十分に活躍してくれそうだ。
DVDドライブと大容量バッテリーの搭載で、ポータブルDVDプレイヤーとしての実力も十分だ。出張先や自宅のベットサイドなどさまざまな場面で活躍してくれることだろう 光学ドライブと160GB HDD、ステレオスピーカーの組み合わせは、iPodなどのポータブルオーディオプレイヤーの母艦としても最適
1台目需要に応えられる意欲的な製品
ネットブックはライトユーザーからも注目されているものの、スペック的に1台目の用途には向かないとされてきた。市販のアプリケーションや周辺機器のドライバをインストールするたびに外付け光学ドライブの接続が必要なようでは当然の評価だ。こうした状況の中、DVDスーパーマルチドライブを搭載して登場した「LuvBook F1500W」の意義は極めて大きいものがあるだろう。処理能力の面はネットブックそのものなので、フォトレタッチやビデオ編集、本格的なビジネス作業といった用途での利用は難しい。しかし年に1度の年賀状印刷や、メールに添付されてきたオフィス文章の確認といった程度であれば必要十分なスペックを備えている。そういった意味で、本機は初めて1台目需要に応えうるネットブックといっていいのではないだろうか。
このように、「LuvBook F1500W」は従来のネットブックとは異なる層にもアピールできる製品といえるだろう。後から処理速度に不満が出てくる可能性はあるが、いきなり高額なPCを購入して宝の持ち腐れにするくらいなら、自分の用途を見極めてから必要なスペックのPCを改めて購入したほうが合理的だ。たとえPCを追加購入した場合でも、コンパクトなボディで十分なバッテリー駆動時間を備えた本機は、そのままサブマシンとして使い続けられる。さらにモバイルシーンで使えば、本機の特長がより光ることは間違いない。ユーザーのPC環境に応じてポジションを自在に替えられる本機は、末長く使えるパートナーとなってくれるはずだ。1台目、2台目を問わず、メーカー直販で6万5千円を切る価格と光学ドライブの存在に魅力を感じるなら、真っ先に購入を検討すべき製品といえるだろう。
標準スペック
メーカー マウスコンピューター
型番 「LuvBook F1500W」
CPU インテル Atom N270
HDD 160GB
メモリ 1024MB
光学ドライブ DVD±R 2層書き込み対応DVDスーパーマルチドライブ
ディスプレイ 10.2インチワイドノングレア液晶ディスプレイ(1024×600ドット)
グラフィックス インテル グラフィックス・メディア・アクセラレータ 950
OS Windows XP Home Edition SP3
LAN 100Base-TX/10BASE-T LAN
IEEE802.11b/g
インターフェース USB2.0×2(側面×2)、VGA端子×1、4in1カードリーダ(MMC/SDカード/Memory Stick/Memory Stick Pro)、130万画素WEBカメラ、ヘッドフォン出力 (ステレオミニジャック メス)、マイク入力 (モノラルミニジャック メス)
バッテリー駆動時間 約5.2時間
サイズ W266×D203×H35mm
重量 約1.62kg
価格 64,800円(税込)
価格については、2009/2/23現在の金額です。最新の価格についてはマウスコンピューターのサイトにてご確認ください。
(マイコミジャーナル広告企画)