「ホワイトスペースで動作する5米ドルの半導体製品が実現可能」,Broadcom社に聞く
2008年11月に米連邦通信委員会(FCC)が,免許無しでの利用を認めた「ホワイトスペース」(Tech-On!関連記事)。課題となるのは,同帯域で利用できる送受信ICが,いつ,どの程度の価格で入手可能になるのか,ということである。例えば米Google Inc.の共同創業者であるLarry Page氏は,いずれ無線LAN用送受信IC並みに低価格のホワイトスペース向けICが登場すると予測する(Tech-On!関連記事)。このような低価格のチップは本当に実現可能なのか。無線送受信ICを開発する米Broadcom Corp.のMichael Hurlston氏(Vice President and General Manager Wireless LAN Business Unit)に話を聞いた。
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20081224/163285/?ST=observer
――Google社のPage氏が予測したような,低価格のホワイトスペース向け半導体製品は実現可能なのか?
Hurlston氏 Page氏の予測どおり,ホワイトスペースに向けた5米ドル程度の送受信ICは実現可能だ。現在,ホワイトスペースに向け,様々な方式提案がなされているが,どのような技術が採用されたとしても,我々は価格競争力のあるチップを提供できると考えている。
――低価格のホワイトスペース向け送受信ICを実現する上で,どのような課題があるか。
Hurlston氏 最も大きな課題は,採用する標準規格の内容である。例えばIEEE802委員会においては,IEEE802.22プロジェクト(同グループのWebサイト)において,ホワイトスペース内での利用を視野に入れた方式の議論が始まっている。しかし,IEEE802.22はもともと,WRAN(wireless regional area network)用途に向けて立ち上がった標準化プロジェクトである。このため,IEEE802.11など別のプロジェクトにおいて,ホワイトスペース向け規格を専ら扱うための部会が創設されることになるだろう。
仮にIEEE802委員会での標準化プロジェクトの立ち上げがスムーズに進めば,早ければ2011年ころには関連するICが登場するかもしれない。
――ホワイトスペースにおいては,コグニティブ無線技術を利用する。この技術の導入の難易度は高いと思うか?
Hurlston氏 コグニティブ無線技術の一部の要素技術は,既に無線LANやWiMAXなどでも用いられている。それほど難易度が高いとは思っていない。我々は早い段階で,ホワイトスペースでも利用できる製品を提供することができるだろう。