速い!バッファロー初の11n対応でアンテナ内蔵タイプの無線ルーター
802.11n対応ではパイオニアのバッファローから、11nのトレードマーク的存在だった複数本のアンテナを内蔵したモデルがついに登場した。「WHR-G300N」は、11n対応で世界最薄をうたったきょう体が特徴だ。外形寸法は幅127×奥行き25×高さ140mm(スタンドは含まず)。対応する無線LAN規格が同じ従来モデル「WZR2-G300N」は、アンテナを3本搭載し、外形寸法は幅160×奥行き150×高さ32mm(アンテナ、スタンドは含まず)。2製品を並べてみるとWHR-G300Nがスリム化しているのがよく分かる。
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/special/20081204/1010259/?f=now
図1 新製品のWHR-G300N(右)と従来モデルWZR2-G300N(左)を並べたところ。WHR-G300Nは縦置き用スタンドを利用して壁掛け設置もできる。WHR-G300Nの実勢価格1万2800円(2008年11月19日時点)だ。
無線LAN規格は2.4GHz帯の11n、11g、11bに対応する。アンテナを2本内蔵し、11nはMIMO技術を使用して最大300Mbps(理論値)の通信が可能。11gや11bとも混在して同時に接続できる。
もちろん、バッファロー製品ではおなじみの接続設定機能「AOSS(AirStation One-Touch Secure System)」も装備。本体上部のボタンを押せば、わずらわしい設定をすることなくネットワークにつながる。ニンテンドーDSやWii、PSP、PLAYSTATION 3といったゲーム機でも利用できるのがメリットだ。
セキュリティはWPA2-PSK(TKIP/AES)、WPA-PSK(TKIP/AES)、WEPに対応。3つの暗号化方式の混在利用もできる。AOSSボタンを押すだけで、接続する機器が対応する最も高いレベルの暗号化を自動設定する機能付き。ゲーム機やモバイル機器を同時使用する環境でも、手軽に高いセキュリティを実現する。安全のため、セキュリティの低いWEPで接続している子機から、セキュリティレベルが高いWPA2-PSKやWPA-PSKで接続中の子機にアクセスできないように制限もできる。
図2 同社製の子機を使えばドライバーや専用ソフトウエアのインストールは画面の指示に従っていくだけ。無線の設定も自動セキュリティ設定を利用すれば簡単だ。
図3 チャンネルボンディング(倍速設定)を有効にするには、最後に「AirStation 倍速設定ツール」を実行して子機と親機を設定する必要がある。
図4 専用ソフトウエアも魅力。「無線LAN診断ツール」を使えば、現在接続しているアクセスポイントとの電波状況や周囲の無線LAN混雑具合を2.4GHz帯、5GHz帯それぞれで確認できる。
アンテナを従来モデルの3本から2本に減らし内蔵にしたことで、性能に影響はないのか。WHR-G300NとWZR2-G300Nで転送速度を測った。子機はWHR-G300NとWZR2-G300Nのセットモデルで採用されているUSB 2.0対応の「WLI-UC-G300N」を使用。その結果は下の通り。わずかに非内蔵モデルより下がったものの、親機と同室内では約90Mbpsと十分速かった。有線のWAN、LANポートが100BASE-TX対応なので、上限に近い値といえる。
図7 WHR-G300Nの内部。2本のアンテナは、LED下部(黄色いプレート)と天板部(シルバーのプレート)にある。
バッファローによると、新モデルは「搭載する無線LANチップの変更や、新設計で特性を良くしたアンテナを採用した効果が出ている」という。離れた場所ではアンテナ内蔵タイプのほうが全体的に速かったのも、見逃せないポイントだ。ただし、従来モデルのWZR2-G300Nは現在、実勢価格が9500円前後まで下がっている。WHR-G300Nのデザインやサイズにそれほど魅力を感じないなら、わずかでも高速なWZR2-G300Nをお薦めしたい。
図5 「WHR-G300N」の速度テスト結果
テスト概要
木造2階建ての2階洋室に親機とサーバーを設置し、隣の洋室、1階の和室、リビングから接続テストを行った。一般住居でのテストであるため、周辺環境の影響を受けている。
テスト条件
無線LANルーターのLAN側にサーバーを接続し、子機を装着したノートパソコンから無線LANで接続して測定した。無線LANルーターはルーターモード、暗号化方式はAES、チャンネルは自動選択。
測定用パソコン
サーバー、子機装着のノートパソコンともに「LaVie N LN500/RG6W」。主な仕様は以下の通り。CPU:AMD Athlon X2 QL-60(1.90GHz)、メモリー:2GB、LAN:1000BASE-T対応、OS:Windows Vista Home Premium(SP1)
測定用ソフト
「Iperf Version 1.7.0」。TCPのウインドウサイズは128KBに設定。5回測定し、最大値と最小値を除いた平均値を使用した。
図6 テストに使用した子機のWLI-UC-G300N。2本のアンテナを内蔵し、MIMO技術により最大300Mbps(理論値)の通信に対応する。外形寸法は幅96×奥行き14×高さ27mm。