「ホワイトスペース解放は全世界に広まる」,Google社のLarry Page氏とFCCのKevin Martin氏
2008年11月4日~6日に米サンノゼ市で開催された無線機器やサービスに関するイベント「WCA’s 14th Annual International Symposium & Business Expo(WCA)」の2日目,米Google Inc.のCo-Founder & President, ProductsであるLarry Page氏と米連邦通信委員会(FCC),ChairmanであるKevin Martin氏が同じ舞台に登場し,FCCがこの2日前に決断した「ホワイトスペースの解放」に関して対談した(Tech-On!関連記事)。ホワイトスペースは,テレビ放送向けに割り当てられた周波数帯のうち,実際には使われていない周波数を意味する。FCCは今回,この電波を無免許で利用可能にすると決断した。Google社は従来からホワイトスペースの解放を求め,FCCに働きかけていた。
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Page氏はまず,無線LAN向け半導体が2008年に全世界で10億個出荷されるという予測と,その単価が約5米ドルまで落ちている事実を指摘した。Page氏は,無免許で利用可能な周波数帯と賢い技術者の組み合わせが,こうした成果を可能にしたと主張する。「ホワイトスペースで今後,同じ物語を作りたい」(同氏)。
Page氏はまた,ホワイトスペースを利用するサービスとして,地方の無線ブロードバンド・サービスに加えて,現状の無線LANより幅広いエリアをカバーできる無線機器が登場するという予想を述べた。ホワイトスペースの周波数帯は,テレビ放送が採用するように,伝播性が高いからである。「(現行の無線LANで使われる)2.4GHz帯の電波はたいてい,壁二つを超えられない」(同氏)。だが,ホワイトスペースを利用する機器なら,ビル内すべてをカバーする無線サービスを提供できる。さらに,現在の無線LANを使った場合よりはるかに少ない基地局数と「驚くほどの低価格」(Page氏)で,一般家庭向けの無線ブロードバンド・サービスを提供できるとする。こうしたニーズを受け止めて今後,無線LANと同様の半導体製品市場が,低価格のホワイトスペース機器向けに立ち上げることを期待するとした。
全世界に広がる
FCCのMartin氏は,Google社の参加がホワイトスペース解放に至る今回の決断に大きく寄与したとした。「Larry(Page氏」は,ホワイトスペースで干渉を避ける手法を我々に示した」(同氏)。さらにMartin氏は,テレビ放送が全世界でほぼ同じ周波数を採用している点を指摘する。ホワイトスペースを利用した機器が米国で成功したら,同じ動きが全世界に広がる可能性があり,そうなると膨大な市場が生まれる。
セッションが終了した後に開かれたプレス向けの会見でPage氏は,FCCにホワイトスペース解放を求めた背景に,こうした世界規模の市場への展望があるとした。英国の通信・放送監督機関であるOfcom(Office of Communications)でも似た議論が行われていると指摘したうえで,「FCCの決断には,全世界が追随する傾向がある。まずFCCに着目するのは妥当な手順だと考えた」(Page氏)。Martin氏は,「我々は全世界に,テレビ向け周波数でこうした使い方が可能であると説明できるように,(制度を)設計した」と述べた。