富士通マイクロが65nmのRF CMOSのファウンドリ事業で使うJazzの設計技術が明らかに
米Jazz Semiconductor, Inc., a Tower Group Companyは,富士通マイクロエレクトロニクスに,Jazzの高精度RFモデルと設計キットをライセンス供与したと発表した(ニュース・リリース)。これらを使うことで,90nmや65nmのRF CMOS設計が迅速化できるという。Jazzはこれらの技術の供与によって,継続的なロイヤルティを得るとする。
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20081114/161293/
今回の発表は,2007年5月に富士通と米Fujitsu Microelectronics America, Inc.(FMA),米Jazz Semiconductor, Inc.の3社が結んだ契約(Tech-On!関連記事1)の具体的な内容の一部と言える。2007年5月には,JazzのRFやアナ-デジ混在回路のモデリング技術と,富士通の90nmや65nmといった先端の製造技術を組み合わせて,シリコン・ファウンドリ事業を展開することが明らかにされた。
その後富士通は,半導体事業を富士通マイクロエレクトロニクスとして2008年3月に分離し(Tech-On!関連記事2),Jazzは同業のイスラエルTower Semiconductor Ltd.に買収された(同3)。こうした事業レベルの変化はあったものの,上記の契約はそのまま生き残ったようだ。ニュース・リリース1には,富士通マイクロのTatsuya Yamazaki氏(vice president in charge of the ASIC/COT business)のコメントが紹介されている。
そのニュース・リリース1では,設計キットの内容が明らかになった。これらは,アナログが主力のアナ-デジ混在チップ(いわゆる,ビッグA・スモールD)の設計に向けたものだという。具体的には,モデリングのプラットフォーム,統計的な解析ツール群,プロセス(実チップ)とモデルの合わせ込みツール「Process Control Model Tool:PCMT」,インダクタ設計/モデリング・ツール「Jazz Inductor Toolbox(JIT)」などである。
なお,Jazzが今回のプレス・リリース1を出したのと同じ日に,FMAは65nmと90nmのRF CMOSファウンドリ・サービス向けのPDK(process design kit)の提供が可能になった,と発表した(ニュース・リリース2)。FMAによれば,今回のPDKは,BluetoothやGPS,携帯電話,無線AV機器,無線LAN向けのRF機能,および光通信向け機能を集積する低消費電力SoCの設計に最適だという。RFモデルはBSIMに加えて,PSPでも用意する。