電力線通信試用記【住宅調査編1】
PLC導入予定のお宅におじゃましました
先日、私がPLCを使っているということをどこからか聞いた友人が「家に来て実際に試してもらえないか?」と電話してきました。やはり、導入の前には本当に役に立つものなのかが気になるところです。そこで、早速おじゃまして調査することにしました。
http://allabout.co.jp/internet/lan/closeup/CU20061211A/
【注意】PLC通信は、家屋内の分電盤結線の状況によっては通信できない事例もあるようです。また、「同一家屋内であっても積算電力計が別の系統間では通信もできない。」との報告も知人より受けています。この辺り、該当する測定環境が用意でき、再度PLCアダプタの貸し出しが可能になりましたらご報告したいと思います。
調査に利用した機材
調査に利用した機材は、先ほど発表した記事で利用したものと同じです。ノイズの影響がなく、最短距離で測定した値は、約32Mbpsでした。この値を基準値として、場所によってどの程度実効速度が変わるのかをチェックしてみました。それでは、写真を見ながら状況を説明していきましょう。
・親機は玄関に置いた。玄関は、家の角にあるので子機を離しておくことのできる位置となっている。
・ルータとftpサーバは写っていないが、写真の右側に置いてある。電源は、ノイズの影響を防ぐため別のコンセントから取っている。
一階での測定例
家の見取り図を下に挙げます。坪数は1階と2階会わせて30~40坪程度の木造のお宅でした。親機と第1測定ポイントの電気系統は、別だそうです。PLC親機からの電波は、次の経路を通って第1測定ポイントに届いています。
親機→垂直に1階天井裏→天井裏を通って配電盤の上→下に降りて配電盤に入る→配電盤から垂直に1階天井裏へ→天井裏を回る→第1測定ポイントの真上の天井→下降りて第1測定ポイント
・1階の見取り図
・このように設置して測定をしてみた。上のコンセントには何も接続していない。
さて、結果です。
1階での測定結果
ftp: 5774409 bytes received in 1.74Seconds 3314.82Kbytes/sec.
ftp: 5774409 bytes received in 1.70Seconds 3392.72Kbytes/sec.
ftp: 5774409 bytes received in 1.70Seconds 3390.73Kbytes/sec.
26.9Mbps(基準値32Mbps)
確かに実効速度は落ちていますが、26.9Mbpsもあれば、十分な速度です。筆者の加入しているプロバイダは公称30Mですが、26Mbpsはとても出ません。もちろん、ftthで高速通信をしているユーザには、物足りないかも知れませんが、実用的な速度であることに代わりはありません。
2階に上がってみました
さて、次は2階に上がってみました。2階の見取り図を下に挙げます。2階では最初に第2測定ポイントで測定してみました。コンセントは足下にあります。
PLCの接続イメージ
2階第2測定ポイントの測定風景
さて、結果です。
・2階の第2測定ポイントでの結果
ftp: 5774409 bytes received in 1.73Seconds 3332.03Kbytes/sec.
ftp: 5774409 bytes received in 1.73Seconds 3332.03Kbytes/sec.
ftp: 5774409 bytes received in 1.81Seconds 3185.00Kbytes/sec.
26.3Mbps (基準値32Mbps。1階は26.9Mbps)
1階の測定値と比べてみるとほとんど違いはありません。あとから聞いてみると、第2測定ポイントは、床から上に配線が引かれているそうです。となると、1階の測定ポイントとほぼ同じ結果がでるのもうなずけます。もし、無線LANで測定すれば、1階の天井や2階の床の関係で、実効速度が落ちるのですが、PLCではそのような影響はありません。たとえ、鉄筋であっても同じです。この辺りが大きなメリットかと思います。
2階の一番離れているコンセントで測定
次は、2階の隅にあたる第3測定ポイントで測定してみました。夕暮れになってきたので、写真が赤っぽくなっています。
2階の第2測定ポイント
さて、結果です。
・2階の第2測定ポイントでの結果
ftp: 5774409 bytes received in 2.22Seconds 2597.57Kbytes/sec.
ftp: 5774409 bytes received in 2.29Seconds 2517.18Kbytes/sec.
ftp: 5774409 bytes received in 2.29Seconds 2517.18Kbytes/sec.
20.3Mbps (基準値32Mbps。1階は26.9Mbps 先ほどの2階のポイントは26.3Mbps)
やはり一番離れているだけあって、実効速度は少々落ちています。しかし、この程度あれば通常の通信に支障はありません。たとえ映画を見たとしてもスムースに画像を見ることができるでしょう。あとから、友人に家の配線を聞いてみると、以下のようになっているそうです。
配電盤かから直接2階の天井裏まで配線→測定ポイントの真上まで天井裏を通る→真上から下に配線が降りる→第2測定ポイント
この経路からすると配線の総延長は、数10mはあるように思えます。この長さで20.3Mbpsが出れば、普通のお宅であればどこでも十分な通信が可能かと思います。
次回は、もっと大きなお宅を訪問して、実験してみたいと思います。ご期待ください。