iPhone 3Gはゲームプラットフォームになった
加速度センサーやGPS、カメラの活用で「誰も体験したことのないようなゲームが開発できる」とパブリッシャーは期待する。(ロイター)
2008年07月14日 08時00分 更新
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0807/14/news015.html
米Appleは新モデルのiPhone 3Gと同時に立ち上げられたApp Storeにより、技術イノベーションの会社から、高い収益が見込めるゲーム分野にも進出しようとしている。
App StoreではiTunes Storeと同様、ユーザーがパブリッシャーやデベロッパーから簡単にゲームを購入してダウンロードできる。予告編やユーザーによるレビュー、デモ版の無料ゲームも提供する。既に175本以上のゲームの提供が始まっている。
新しいiPhone用のゲーム開発を手掛けるngmocoのニール・ヤング社長によると、ユーザーはiPhone利用時間のうち60%以上を通話以外の機能に費やしているという。
「この意味は大きい。もはやただの電話ではない。メディアプレーヤー、インターネットプレーヤー、カメラ、ゲーム機にたまたま通話機能が付いているのだ」と同氏は言う。
「Appleは間違いなくiPhoneでゲームに力を入れている。Appleがゲームに費やしている広告時間だけを見ても、同社がゲームをiPhoneの鍵となるアプリケーションと見なしていることが分かる」。こう語るヤング氏はElectronic Artsロサンゼルススタジオ責任者を務め、スティーブン・スピルバーグ監督と組んで任天堂のWii向けゲーム「Boom Blox」などのプロジェクトを手掛けたが、iPhone向けのオリジナルゲーム開発に専念するためその職を辞した。iPhone用のゲームはiPod touchでもプレイできる。
「われわれにとって本当にエキサイティングなのは、iPhoneの加速度センサー(本体の傾きを検知する機能)やタッチスクリーンを活用できるだけでなく、iPhone上にメディアが存在することであり、カメラとGPSが付いていることだ」
「素晴らしいゲーム技術にこうした新技術を組み合わせれば、かつて誰も体験したことのないようなゲームを開発できる」
EA MobileはiPhone向けにTetris、EA Sudoku、Scrabbleのカジュアルゲーム3本を提供、9月7日にはiPhone専用版の「Spore」を出荷する。Sporeではスクリーンを傾けるだけでゲームの中の単細胞生物を操作できる。画面に触れれば新種の生物を作成できる。
EA MobileのWorldwide Studios担当副社長トラビス・ボートマン氏は言う。「ゲームは明らかにiPhoneのエンターテインメント機能における次の段階だ。このプラットフォームは純粋な性能とグラフィックス処理能力により、コンシューマーに極めて奥深いゲームを体験させてくれる」
性能で言えば、iPhoneはソニーのPSPのビジュアル性と、ニンテンドーDSの性能を兼ね備えていると、携帯ゲームパブリッシャーGameloftのパブリッシング担当上級副社長ゴンサゲ・デバロア氏は話す。
ニンテンドーDSはカートリッジにより容量の制約があるが、iPhoneには制約がない。Gameloftのタイトルには、携帯電話用ゲームとしては異例の100Mバイトというものもある。
Gameloftは現在iPod用ゲームで第2位のパブリッシャー。新しいiPhone 3Gではゲーム機能の開発パートナーとしてAppleと密接に連携し、ローンチタイトルとして「Block Breaker Deluxe」「Brain Challenge」「Platinum Sudoku」「Platinum Solitaire」「Diamond Twister」「Chess & Backgammon」の6本を開発した。
各ゲームはわずか12週間で開発されたが、それぞれがタッチスクリーンと加速度センサーを活用している。
「Asphalt Racing 4: Elite Racing」など8月下旬にリリースする第2陣のゲームでは、無線LANを使ったマルチプレイヤーレース機能や、タッチスクリーンや加速度センサーで車を運転できる機能など、iPhoneのゲーム機能にさらに踏み込む予定だ。
Gameloftシニアプロデューサーのフィリップ・ローレンズ氏は、いずれiPhoneのカメラ機能を取り入れ、ユーザーが自分の顔をゲームに挿入できるようにしたり、何か赤いものを撮影するといったゲームの構想を描いている。
「素晴らしいのはAppleがクールなツールをたくさん提供してくれたおかげで、カメラやGPSなどをゲームで利用できるようになったことだ」とローレンズ氏は話している。