米国でハイブリッド携帯が大ブーム・見えてきたFMCのメリット
今年に入って、米国では「FMC(固定電話と携帯電話の統合サービス)」ブームが盛り上がっている。そんなことを言うと「なにをいまさら」と思われる読者も多いだろう。FMCと言えば、ブームが去った感のある日本ではもはや古くさく聞こえるからだ。しかし、米国では大手電話会社が次々と新サービスを投入し、ビジネスが伸びている。今回は、にわかに盛り上がる米国版FMCブームを追ってみたい。(小池良次の米国事情)
http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?n=MMITbo000008082007
■発表相次ぐFMCサービス
日本では、数年前に通信事業者やベンダーの間でFMC議論が高まったが、ヒット製品やサービスがないまま忘れられてしまったように見える。一方、米国のFMCブームは最近、法人市場から始まった。
たとえば、ラスベガスなどで固定電話サービスを展開するエンバーク(Embarq)社は2006年11月、中小企業向けに「Smart Connect」というFMCサービスを発表した。これは携帯電話と企業内無線LANをシームレスにつなぐサービスで、エンバーク社の固定電話にも転送ができる。つまり、携帯電話の番号ひとつあれば、出先では携帯電話、職場ではVoWiFi(無線LANを使ったIP電話)経由で電話を使い、自宅では固定電話を利用するサービスだ。もともと同社は旧スプリント社の固定電話部門だったが、ネクステル買収にあわせて分社独立し、顧客開拓の切り札として新サービス開発に力を入れていた。
また、同12月には、無線LAN機器などを製造販売しているアルバ・ネットワークス(Aruba Networks)社がFMC戦略を発表したほか、NECが米国のルーター大手ジュニパーネットワークスとFMC製品で提携した。このほか、無線LANと携帯網を1つの番号で統合するワンナンバーシステム(NomadicONE FMC)をシーメンス社経由で販売しているブリッジポート・ネットワークス(BridgePort Networks)社が、同じく12月にベンチャーキャピタルから1300万ドルの追加資金調達に成功した。