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「無線LANはどこだ……」――「mylo」手に「FON」を求めてスペインへ

ソニーの「mylo」を手に、IT戦士はスペインに旅立った。スペインは、無線LAN共有プロジェクト「FON」のお膝元。myloからFONにつないでmixiやTwitterを更新し、Skypeで電話もかけてウハウハするつもりだったのだが……。

2007年05月18日 19時12分 更新

マドリッド中心部。APはたくさんあるが、FONがない……

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0705/18/news090.html

 「FONはどこだ、FONは……」

 4月27日。記者は一足早いゴールデンウィーク休暇を取ってスペイン・マドリッドに来ていた。右手はソニーの無線LAN対応小型端末「mylo」を握りしめ、「FON」のアクセスポイントを求めて。

 「ない。どこにもない……」

myloとFONとスペインの関係

 「スペインからmyloでFONにつなぎたい」――旅行が決まった時から、そう考えていた。myloは、外出先などで無線LAN接続することを前提に作られた携帯端末。小型ながらフルキーボードを備え、Webブラウズや「Skype」「Google Talk」による通話・チャットも可能。「ノートPCを持って行くのは面倒だけど、旅先で軽くネットを利用したい」という時に便利な端末だ。

 FONは「私の家の無線LANを分けてあげるから、あなたの家の無線LANも使わせてね」という趣旨の無線LAN共有プロジェクトだ。専用のルータを自宅に設定し、自分の帯域を他ユーザーに少し分けてあげれば、世界中のFONユーザーから帯域を分けてもらえる。発祥の地スペインには1万以上のAPがあるそうで、どうせ行くならぜひつないでみたいと考えた。

 記者の当初のプランはこうだ。まず、スペインでFONにつなぎ、mixiやTwitterを立ち上げる。そしておもむろに「今どこだと思う? スペインだよー! FONで見知らぬスペイン人の無線LAN借りてるんだよー」などと書き込む。さらに、用もないのに日本の知り合いにSkypeで話しかけ、「今何してるの? あ、仕事中なんだ。私? 今スペイン! 超たのしー!」などと現状報告。ゴールデンウィーク前にヒーヒー仕事しているであろう人々に追い討ちをかける……もとい、インターネットのグローバル性と、有給休暇という労働者の正当な権利の大切さを身をもって伝えるのだ。

 だがこの旅には、困難が待ち受けていた……

FONはつながるか

La Foneraはシンプルでコンパクト

 「頼む、つながってくれ……」。4月26日の早朝3時、都内の自宅。睡眠不足にもうろうとした頭で、記者はFONの専用ルータ「La Fonera」をいじっていた。

 FONのAPを利用するためにはまず、La Foneraを設定して自宅のAPを開放しておく必要があるが、寝不足の頭で慣れない無線LAN機器の設定は、危険な香りがする……。

 そもそも記者はハードの設定が不得意。無線LANルータを2つも持っていながら、うまくつなげられずに有線LANルータとして利用しているほどだ。La Foneraの設定も不安で仕方ない。

 びくびくしながら電源を入れ、マニュアル通りにLANケーブルを接続し、PCから接続してみる――他のルータで苦労していたのが嘘のように、あっけなくつながった。La Foneraは、有線LANとACアダプタ用端子がそれぞれ1つずつあるだけで、何を接続するか迷うこともない。まずは第1関門クリアでほっとする。

 1台のLa Foneraが提供するSSIDは「FON_AP」「MyPlace」の2種類。前者はセキュリティで保護されていないネットワークで、他のFONユーザーとシェアするためのもの。後者はセキュリティで保護されたプライベートなAPとして利用できる。

 次に、myloでFONのAPにつないで利用できるか確認することにした。家にいる間に練習しておかないと、スペインの“本番”でうまくできるか不安だったからだ。

 myloの無線LAN接続はシンプルだ。本体左上にあるスライドスイッチ「WIRELESS LAN」を操作すれば、周辺のAPが表示される。あとは「FON_AP」を選んで接続し、Webブラウザからブラウジングすればいい。

 初めて使うmylo。出発までもう時間もなく、出発前に操作を習得できるか不安に思っていた記者だが、ユーザーインタフェースは直感的で分かりやすく、すぐに操作に慣れることができた。Webブラウザで文字の拡大・縮小をしたり、APの設定をする際には迷うこともあるが、基本操作だけなら多機能な携帯電話よりも簡単な印象。マニュアルなしでも十分だ。

 ともかくWebブラウズを練習してみようと、mixiに日記を投稿してみた。myloのキーボードは豆粒ほどのミニサイズ。「入力が大変なのでは」とビビっていたが、爪で叩けば意外と簡単に入力できた。日本語入力システムもなかなかのもの。予測変換に対応しており、入力したそばから変換候補が表示されるため、使い慣れないキーボードでもイライラせずに入力できる。

myloのフルキーボードは、爪で叩けば意外と打ちやすい

本体左上にはスライドスイッチ「WIRELESS LAN」が。スライドすると周辺のAPを検索できる


 まずは家のFONにつなぎ、mixiとTwitterに「今からスペインに行きます」という旨を書き込みつつ、SkypeのIDを公開し、登録してもらうよう呼びかけた。ここまで終えた時点で午前4時。ほとんど眠れないまま成田に急いで飛行機に飛び乗り、記者はスペイン・マドリッドに降り立った。

「FONがない……」

 ラテン系の青い空を期待して降り立った記者に、無情な雨が降り注ぐ。さ、寒い……。4月末のマドリッド、最低気温は約10度。日本よりも寒かった。「こ、こんなはずでは……」

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