会議室を効率的かつ便利な空間にする
会議室は、もっと便利に、効率的に利用できる余地がある。会議室に置くPCや無線LANに関する対応、プレゼンテーションのための環境整備など、IT担当者ができる範囲で、積極的に工夫をしてみたいものだ
http://www.atmarkit.co.jp/im/cop/serial/kanrisha/14/01.html#summary
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普段何気なく利用している会議室だが、工夫次第でもっと効率的かつ便利に使うことができる場合が多い。特に情報システム部門がかかわる部分においては、いくらでも工夫ができるのではないだろうか。
改めて強調するまでもなく、利用者は面倒くさいことを嫌う。利用者のモラルに期待して、後で腹を立てるよりは、利用者は面倒くさいことを嫌うものだという前提でいろいろ工夫したいものだ。そこで今回は、会議室において情報システム部門がかかわる部分で、よくある問題の解決方法や、もっと会議室を便利に使うための工夫について述べていきたい。
ぐちゃぐちゃ配線の問題
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会議室にPCを常備すると、いつの間にか配線がぐちゃぐちゃにされていることが多い。よくあるのは、設置してあるPCの配線が荒らされるケースである。例えば会議室に設置してあるPCからRGBケーブルやLANケーブルを抜いて、持ち込んだノートPCに接続し、プロジェクタに映したりネットワークに接続したりし、使い終わった後元に戻さず、そのまま放置するパターンである。この状況に対して、配線をがちがちに固定して動かせないようにしてみたことがあるが、実際には配線を無理やり外して使う人が絶えなかった。こうなるとますます配線がぐちゃぐちゃになるので、下手に配線を固定するより、何も対策せずモラルに訴えるほうがいいようである。
配線が乱れるという問題は、そもそも配線があることが原因なので、配線自体を少なくしてしまうというアプローチもある。プロジェクタやPCを天井に吊るし、キーボード、マウス、そしてプロジェクタ用リモコンのみをテーブルに設置するという方法である。また、会議室にハブを置く代わりに情報コンセントを設置すると、なお配線がすっきりする。実際にこれらを実施したときはそれなりに費用がかかったが、配線がとてもすっきりした。
またネットワークに限っていえば、会議室でのLANの利用は無線LAN限定にして、LAN配線自体をなくしてしまう方法もある。これには後述するセキュリティの問題を考える必要があるが、配線を減らすという意味では現実的な方法である。
セキュリティの問題
会議室にPCを常備すると、いつの間にかいろいろなソフトがインストールされていたり、ひどい時には機密情報がこのPC上に保存されっぱなしになっていることもある。共用PCであるという意識が利用者にないことも問題だが、こういった場合はネットカフェや学校でよく使われている環境復元ツール(PCをリブートすると環境が元に戻るツール)を導入しておくと、PCを再起動する度にインストールされたソフトや機密情報がきれいに消えてなくなるので安心である。実際に試してみると、まれにPCをシャットダウンせずに部屋を出る人がいたので、環境復元ツールの導入に加えて定期的(昼食時間や深夜など)に自動シャットダウンするようスケジュールを組む対応を行った。
従業員から、無線LANアンテナの導入を強く要望される場面も多いと思われるが、社外にまで電波が届いてしまう可能性が高く、セキュリティレベルを著しく下げるので、あまりお勧めしない。以前、家庭用無線LANアンテナを自分たちで設置してみたことがあるが、どうしても電波が外部に漏れてしまうので専門業者に依頼した。専門業者なら、電波測定しながら最適な位置に無線LAN アンテナを設置してもらえるのでお勧めである。
来客者用会議室は、もし物理的な対応が可能であれば、オフィス外に設けるようにしたい。もしこれが可能なら、どんなに利便性が下がっても、決して社内LANとの接続手段を用意せず、別途外部会議室専用ネットワークを引くべきである。
会議時間を短くするための工夫
WindowsXP Professionalなどのリモートデスクトップが使えるOSを導入している企業であれば、会議室PCから自席PCに対してリモートデスクトップ接続する使い方が結構お勧めである。会議室に行ってからプレゼン資料を準備するより、あらかじめ自席PCで準備をしておいて、会議室ではリモートデスクトップ接続するだけにすると、すぐに本題に入れる。これだけで会議時間が5分程度短縮できる。
余りものの古いPCを会議室に設置するケースがよく見られるが、経験則からはむしろ会議室には良いPCを設置したほうがよいと感じている。古いPCを使うとなかなかOSが立ち上がらないし、アプリケーションを立ち上げるたびに数十秒待たされる。大勢が集まっている会議の場では、こういった時間が非常にもったいない。そのために会議室には良い PCを設置したほうがよい。
会議終了時間を守らせるための工夫
会議が長引き、次のコマに会議室予約した人が迷惑を被ることもよくある。もしこれがあまりにも極端な状態なのであれば、会議室予約と会議室内ITリソースの利用権をリンクするという方法がある。これは会議室を予約した時間しか会議室内に常備したPCを使えなくしたり、もっと大掛かりだと照明や空調についても同様にするなどといった方法である。以前実際にこれを試したことがある。その際は、あまりにも柔軟性のない運用形態であったため、結局すぐに取りやめたが、会社によっては有効な方法となるかもしれない。
以上、会議室で情報システム部門がかかわる部分でよくある問題の解決方法と、もっと会議室を便利に使うための工夫について述べてきた。利用者は面倒くさいことを嫌うという前提で考えれば、今回ご紹介したもの以外にも、会議室の運用を楽にするための工夫がまだまだたくさんできそうである。
筆者プロフィール
sanonosa
国内某有名ITベンチャー企業に創業メンバーとして携わる。国内最大規模のシステムを構築運用してきたほか、社内情報システム業務を経験。韓国の交友関係が豊富なことから、韓国関連で多数のシステムインテグレーションを行ってきた。
■要約■
会議室をもっと便利で効率的に使うために、IT担当者ができる工夫を紹介する。
会議室にPCを備え付けていると、ケーブルが外されたまま放置される問題が発生しがちだ。最終的にはモラルの問題だが、配線を減らすという対処方法もある。設置したPCが荒らされる問題には、環境復元ツールを使うのがよい。また、会議室におけるネットワークのセキュリティ対策は欠かせない。
会議を早く始めさせるには、リモートデスクトップ接続を使ったプレゼンテーションを行わせるのも一案だ。終了時間を守らせるには、利用時間と設備の利用権限を関連付けて管理する方法もある。
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